「ステンレス包丁におすすめの砥石が知りたい」と考えていませんか?
切れ味の落ちたステンレス包丁を復活させるためにも、おすすめの砥石が知りたいですよね。
そこで本記事ではステンレス包丁で人気のおすすめ砥石を紹介していきます。
ステンレス包丁に適した砥石の選び方や使い方についても解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
BIENSUR 遅澤聡
1978年、東京都足立区生まれ職人の家系で祖父は昭和天皇陛下の印鑑つくりにも携わる。
高校生の頃、料理に興味を持ちフランス料理の教室に通い始める。
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元宮内庁大膳課司厨士長渡辺誠氏の紹介でフランス料理業界に入門。
23歳から10年間恵比寿、白金、目黒のレストランで料理長を務める。
2012年五反田、大崎に『料理教室サロン BIENSUR』開業。
ステンレス包丁に適した砥石の選び方
まずはステンレス包丁に適した砥石の選び方を見ていきましょう。
そもそもステンレス包丁の場合、一般的な砥石であれば幅広く使うことができます。
ただ、自分の包丁の状態に合った商品を選ぶには以下のコツを押さえてください。
- 粗さで選ぶ
- 柔らかい砥石を選ぶ
- 付属品で選ぶ
では1つずつ見ていきましょう。
粗さで選ぶ
砥石には番手と呼ばれる粒度の粗さを表す指標があり、自分に合った商品を選ぶためには重要なポイントです。
番手は数字で表されており、大きくなるほど粒度が細かくなり、包丁を磨くことに適しています。
反対に、番手が小さいほど粒子が粗くなり削る力が強くなります。
大きく3つの種類に分けることができ、それぞれの特徴は以下の通りです。
番手 | 種類名 | 特徴 | 向いている人 |
---|---|---|---|
~#500 | 荒砥石 | 非常に粗い砥石のため、刃こぼれにも対応している | 料理のプロ |
#800~#1200 | 中砥石 | 一般的で使いやすく、落ちた切れ味を戻す際に使われる | 家庭用 |
#3000~ | 仕上げ砥石 | 中砥石で研いだ後に、より刃を綺麗に仕上げられる | こだわりたい人 |
家庭用のステンレス包丁の切れ味を高めるためであれば、程よい粒度で刃を研げる#1000前後の中砥石を選ぶと良いでしょう。
また砥石の中には、中砥石と仕上げ砥石がセットになっているような表裏で番手の異なる商品もあるため、1つに絞りきれない方やコスパ良く砥石を購入したい方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
柔らかい砥石を選ぶ
ステンレス包丁は、鋼やセラミックの包丁に比べて柔らかく粘り強いのが特徴です。
そのため、砥石もそれにあわせて柔らかいものを選びましょう。
硬すぎる砥石を使うとステンレス包丁の刃が傷ついたり、刃こぼれの原因になったりする可能性があるため注意したいところ。
柔らかい砥石を見極めるうえで大切なのは製造方法で、おすすめはレジノイド製法やマグネシア製法の砥石です。
砥石の製法には大きく分けて3種類あります。各特徴を以下で説明します。
種類 | 特徴 | 柔らかさ |
---|---|---|
ビトリファイド製法 | 高温で焼き固めており、硬く研ぐ力が強い | ◯ |
レジノイド製法 | 熱硬化性樹脂を使い低温で固め、きめ細かい粒度の砥石が多い | ◎ |
マグネシア製法 | マグネシアセメントを用いて固め、幅広い種類がある | ◎ |
ビトリファイド製法は砥石の原料を高温で溶かして焼き固めるため、より粒子同士の結合が強く、硬い砥石が完成します。
ビトリファイド製法の砥石はステンレス包丁を研ぐことができないほどの硬さではありませんが、理想はレジノイド製法やマグネシア製法のように、程よい柔らかさを兼ね備えた砥石を選ぶことです。
また製法とは異なりますが、ダイヤモンド砥石と呼ばれる非常に硬い砥石はステンレス包丁の刃を傷つける可能性があるため避けると良いでしょう。
付属品で選ぶ
砥石商品には砥石台のような付属品がある場合もあり、初心者の方はチェックすると良いでしょう。
おすすめの付属品は以下の通り。
種類 | 特徴 |
---|---|
砥石台 | 砥石を置く台。安定して研ぐには必要。 |
角度カバー | 包丁の峰に装着し、一定角度での研磨をサポート。 |
面直し砥石 | 砥石を平らにするための砥石。 |
初めて砥石を購入する方であれば、砥石台が付いているものがおすすめ。
安定度を向上させてくれるため、砥石に慣れていなくても綺麗に研ぎやすくなります。
他にも包丁の峰に装着するだけで、簡単に正しい角度で研ぐことのできる角度カバーも良いでしょう。
ステンレス包丁におすすめの人気砥石10選
ではここからステンレス包丁におすすめの人気砥石を紹介していきます。
今回は先ほど紹介した以下の選び方を参考にしました。
- 粗さで選ぶ
- 柔らかい砥石を選ぶ
- 付属品で選ぶ
番手別に分けているため、自分の気になる項目からご覧ください。
【家庭用におすすめ】~#2000のステンレス包丁におすすめ砥石4選
まずは#2000未満のステンレス包丁におすすめの砥石を紹介していきます。
今回紹介する砥石はこちら。
商品名 | 番手 | 製法 | 付属品 |
---|---|---|---|
シャプトン 刃の黒幕 ブルーブラック 荒砥 | #320 | マグネシア | 砥石台(ケース) |
シャプトン 刃の黒幕 オレンジ 中砥 | #1000 | マグネシア | 砥石台(ケース) |
ALTSTONE 包丁研ぎ 砥石 中砥石 | #1000 | ビトリファイド | 角度カバー/面直し砥石 |
シャプトン 刃の黒幕 ブルー 中砥 | #1500 | マグネシア | 砥石台(ケース) |
では1つずつ見ていきましょう。
シャプトン 刃の黒幕 ブルーブラック 荒砥 #320
#320と粗い粒子を持ち、刃が欠けるほどダメージを負ってしまった包丁であっても対応できる砥石です。
マグネシア製法のため程よい柔らかさを持っており、少量の水でも研げる砥石となっています。
また荒砥石の中では#320と粒度の小さい砥石のため、幅広い包丁に使えることもポイント。
ステンレス包丁に使える荒砥石をお探しなら、一度は見ていただきたい商品です。
番手 | 製法 | 付属品 | 大きさ | 重さ | ブランド |
---|---|---|---|---|---|
#320 | マグネシア | 砥石台(ケース) | 210×70×15mm | 約500g | シャプトン |
シャプトン 刃の黒幕 オレンジ 中砥 #1000
シャプトンの「刃の黒幕」シリーズの中でも特に人気のある「オレンジ」は切れ味の落ちた包丁を研ぐには最も適した#1000番手の中砥石で、多くの方から人気がある商品です。
またマグネシア製法のため水にあまり浸さずとも研ぎやすかったり、刃を傷付けずに研ぐことができたりするためステンレス包丁にぴったり。
ケースがそのまま砥石台として使えるため、ステンレス包丁に合う砥石を初めて購入する方も検討してみてはいかがでしょうか。
番手 | 製法 | 付属品 | 大きさ | 重さ | ブランド |
---|---|---|---|---|---|
#1000 | マグネシア | 砥石台(ケース) | 210×70×15mm | 約500g | シャプトン |
ALTSTONE 包丁研ぎ 砥石 中砥石 1000番
角度カバーと面直し砥石が付属した本商品は、硬く研磨力に優れたビトリファイド製法で作られています。
そのためステンレス包丁の中でも、炭素を多く含んでいるような硬い包丁におすすめです。
番手も#1000と切れ味の落ちた包丁に対して使える汎用性の高い砥石となっており、使いやすいことも特長的。
価格もリーズナブルなため、角度カバーや面直し砥石も合わせて揃えたい方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
またビトリファイド製法で作られた砥石は、セラミック砥石と呼ばれており、詳しい解説を知りたい方は他の記事も合わせてご覧ください。
番手 | 製法 | 付属品 | 大きさ | 重さ | ブランド |
---|---|---|---|---|---|
#1000 | ビトリファイド | 角度カバー/面直し砥石 | 本体:180×60×20mm 名倉砥石:28×60×20mm | 本体:430g 名倉砥石: 80g | ALTSTONE |
シャプトン 刃の黒幕 ブルー 中砥 #1500
柳刃包丁やふぐ引きのような繊細さを必要とするステンレス包丁と相性の良い#1500の砥石です。
主に切れ味を回復させるために使われる中砥石と磨き上げを目的とする仕上げ砥石の中間にあたる#1500は、刃を滑らかにしつつも磨き上げられることが魅力的。
また先に紹介したシャプトンの「刃の黒幕」シリーズと同様に、マグネシア製法で作られているためステンレス包丁を傷付けない柔らかい砥石となっています。
番手 | 製法 | 付属品 | 大きさ | 重さ | ブランド |
---|---|---|---|---|---|
#1500 | マグネシア | 砥石台(ケース) | 210×70×15mm | 約500g | シャプトン |
【仕上げにぴったり】#2000~のステンレス包丁におすすめ砥石4選
ここからは#2000以上の砥石を紹介していきます。
今回紹介するのは以下の通りです。
商品名 | 番手 | 製法 | 付属品 |
---|---|---|---|
シャプトン 刃の黒幕 グリーン 中砥 | #2000 | マグネシア | 砥石台(ケース) |
包丁どっとこむ砥石 中砥石 「赤門前」(大型) | #2000 | レジノイド | – |
グレステン 砥石(名倉砥付) №4000 マグネシアセメント | #4000 | マグネシア | – |
シャプトン 刃の黒幕 エンジ 仕上砥 | #5000 | マグネシア | 砥石台(ケース) |
ではそれぞれ見ていきましょう。
シャプトン 刃の黒幕 グリーン 中砥 #2000
#2000番手の「グリーン」は中砥石の中では非常に細い目を持ち、仕上げ砥石に近い砥石です。
先ほど紹介した同シリーズの「ブルー」の#1500よりも刃を磨き上げることができ、マグロ包丁のような刃が長く、特に見た目の美しさにもこだわりたいステンレス包丁に適しています。
「定番の#1000は持っているので、もう少し粒度の細かい砥石が欲しい」とお考えの方は、一度検討してみてください。
番手 | 製法 | 付属品 | 大きさ | 重さ | ブランド |
---|---|---|---|---|---|
#2000 | マグネシア | 砥石台(ケース) | 210×70×15mm | 約500g | シャプトン |
包丁どっとこむ砥石 中砥石 「赤門前」(大型)
レジノイド製法で作られた本商品は、一般的な砥石に比べてきめ細かく滑らかで、水に浸さずとも使えることが魅力的です。
柔らかい砥石として挙げられるマグネシア製法とレジノイド製法の砥石ですが、少量の水を必要とすることの多いマグネシア製法に比べて、レジノイド製法ではほぼ水いらずで研ぐことができるほど滑りが良いです。
多少、値は張りますが、手間がかからず良い砥石が欲しいと考えている方は検討してみてはいかがでしょうか。
番手 | 製法 | 付属品 | 大きさ | 重さ | ブランド |
---|---|---|---|---|---|
#2000 | レジノイド | – | 226×96×61mm | 2700g | 包丁どっとこむ |
グレステン 砥石(名倉砥付) №4000 マグネシアセメント
白色が特長的なホワイトアトランダム砥石です。
#4000番手のため包丁を美しく、磨き込むことに長けています。
鉄鋼材料によく馴染むホワイトアトランダムと呼ばれる原料を含んでおり、包丁の刃も研ぎやすいことが魅力的です。
ステンレス包丁に限らず、幅広い包丁に対応できるため、他包丁にも使える砥石を検討している方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
番手 | 製法 | 付属品 | 大きさ | 重さ | ブランド |
---|---|---|---|---|---|
#4000 | マグネシア | – | 207×73×25mm | 880g | グレステン |
シャプトン 刃の黒幕 エンジ 仕上砥 #5000
#5000と非常に大きい番手の本商品は、他の仕上げ砥石がツルツルと滑り使いにくい中、しっかりと刃に食いつき研げると高い評価を得ています。
もちろん他の「刃の黒幕」シリーズと同じで、マグネシア製法のためステンレス包丁に合う柔らかい刃であることも特長の1つです。
使いやすいため、初めてのステンレス包丁に合う仕上げ砥石を探しているならぴったりでしょう。
番手 | 製法 | 付属品 | 大きさ | 重さ | ブランド |
---|---|---|---|---|---|
#5000 | マグネシア | 砥石台(ケース) | 210×70×15mm | 約500g | シャプトン |
【コスパ重視】両面型のステンレス包丁におすすめ砥石2選
砥石紹介の最後に、両面型の商品を見ていきましょう。
今回紹介するのは以下の通りです。
商品名 | 番手 | 製法 | 付属品 |
---|---|---|---|
堺一文字光秀 特撰 砥石 煌シリーズ 両面砥石 | #1000/6000 | レジノイド | – |
SAFEARK 魔法の砥石 両面砥石 | #1000/5000 | マグネシア | 砥石台/角度カバー/面直し砥石/滑り止めラバー |
では解説していきます。
堺一文字光秀 特撰 砥石 煌シリーズ 両面砥石 #1000/6000
切れ味を高める#1000と仕上げに必要な#6000がセットになった使いやすい砥石です。
熱硬化性樹脂と合わせて固めるレジノイド製法で作られており、水をかけるだけですぐに使えるため面倒な準備が必要ありません。
ステンレス包丁に合う柔らかい砥石でありながらも、しっかりと研ぐことができます。
両面型と考えれば手に取りやすいため価格帯のため、コストパフォーマンス良く購入したい方にはおすすめです。
番手 | 製法 | 付属品 | 大きさ | 重さ | ブランド |
---|---|---|---|---|---|
#1000/6000 | レジノイド | 砥石台 | 205×75×35mm | – | 堺一文字光秀 |
SAFEARK 魔法の砥石 両面砥石
初めての砥石を購入したいと考える方に検討いただきたい商品です。
マグネシア製法で作られた砥石のため、水をかければすぐに使うことができ、ステンレス包丁にも合う柔らかい素材が魅力的。
また砥石台や角度カバーなど、包丁を研ぐために必要な道具がまとめてセットになっているため初心者でもすぐに使えます。
値段も手頃なので、ひとまずステンレス包丁に合う砥石セットを探しているという方はチェックしてみてください。
番手 | 製法 | 付属品 | 大きさ | 重さ | ブランド |
---|---|---|---|---|---|
#1000/5000 | マグネシア | 砥石台/角度カバー/面直し砥石/滑り止めラバー | 236×133×72mm | 1270 | SAFEARK |
ステンレス包丁に適した砥石の使い方
ここではステンレス包丁に合う砥石であるレジノイド製法やマグネシア製法の砥石であれば、水をかけてそのまま使うことができます。
通常であれば砥石を10~15分間、水に浸して滑りを良くしますが、もともと柔らかく滑らかなマグネシア製法などの砥石であれば、水をかけるだけで充分です。
ただ砥石によっては水に浸す必要もあるため、各商品の説明書に従ってください。
また研ぎ方自体も、他包丁との違いは特にありません。
詳しいステンレス包丁の研ぎ方の解説は他の記事をご覧ください。
砥石を使ってステンレス包丁を研いでみよう!
いかがでしたでしょうか。
本記事の要点をまとめると以下の通りです。
- ステンレス包丁に合う砥石は柔らかいもの
- マグネシア製法やレジノイド製法の砥石は柔らかく水をかけるだけで使える
- 番手や付属品なども参考にしつつ砥石を選ぶ
お伝えしてきた通り、ステンレス包丁を長持ちさせ、切れ味を保つには適切な砥石選びが欠かせません。
材質から付属品の有無までしっかりチェックし、自分に合った砥石を選びましょう。
また砥石についてより知りたい方は「【厳選】包丁向けの砥石おすすめ人気20選!選び方も徹底解説」も合わせてご覧ください。
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