万能包丁として知られる三徳包丁と牛刀。
どちらもメインの包丁としてさまざまな食材に対応できる優れものです。
本記事では、三徳包丁と牛刀の違いやそれぞれのメリット・デメリット、さらにはおすすめも紹介します。
メイン包丁を1本探している方はぜひ参考にしてください。
TAYORI 福田拓矢
1982年東京生まれ。
大学卒業後、様々なジャンルの料理を学び、2015年五反田にて和風ダイニングTaYoRiをオープン。
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注文が入ってから刺し身をさばいて揚げるアジフライをはじめ、料理のほとんどを作りたてにこだわる。
現在、飲食店を3店舗を経営し、メニュープロデュースや、店舗コンサルタントとしても活躍。
三徳包丁と牛刀の違い!メリット・デメリットを解説
三徳包丁と牛刀は、どちらも肉、魚、野菜など、あらゆる食材に対応できる洋包丁です。
両者は、オールマイティという点で似たもの同士ですが、形状や特徴が異なり、それぞれの得意分野があります。
三徳包丁とは?
三徳包丁は、日本生まれの万能包丁で、一般家庭ではもっとも一般的で広く使われている包丁です。
西洋生まれの牛刀に、菜切り包丁の要素を合わせたハイブリッドな包丁が三徳包丁と覚えておきましょう。
「三徳」という名前は、「3つの用途」を意味しており、肉・魚・野菜の3種類の食材に対応できるという通説があります。
牛刀とは?
牛刀は、世界中で広く使われている西洋の万能包丁で、別名シェフナイフ、フレンチナイフとも呼ばれています。
オールマイティにさまざまな食材に対応できますが、名前にも「牛」とあるように、特に、肉の塊を小さくカットするのに適した形状をしています。
形状・サイズの違い
三徳包丁と牛刀の形状・サイズを比較してみましょう。
三徳包丁 | 牛刀 |
---|---|
・刃先は鎌形で緩やかなカーブ ・刃がまな板と並行になる部分が多い ・刃幅が広い | ・尖った切っ先 ・刃元から刃先まで大きなカーブ ・刃がまな板と並行になる部分が少なく反りがある ・刃幅が狭い |
刃渡りは150~180㎜ | 刃渡りは180~240㎜ |
三徳包丁は、牛刀が鋭い切っ先の持ち主であるのに対して、鎌形で緩やかな形状をしています。
また、刃がまな板と並行になる部分が多く、牛刀のような反りはありません。
刃渡りは牛刀の方が長く、三徳包丁は刃幅が広いのが特徴です。
メリット・デメリットの比較
形状の違いから、それぞれの得意分野も異なってきます。
三徳包丁と牛刀のメリット・デメリットを比較してみましょう。両者のメリットをまとめると次のとおりです。
三徳包丁 | 牛刀 |
---|---|
〇押し切りが得意で、野菜の千切りや根菜のカットに向いている 〇牛刀よりも小回りが利く | 〇切っ先を活かした作業や、引き切りなども得意 〇大きな食材もカットしやすい 〇肉、魚のカットは三徳包丁よりも得意 |
デメリットは次のとおりです。
三徳包丁 | 牛刀 |
---|---|
△肉や魚のカットは牛刀よりも苦手 △大きな食材のカットには向かない △鋭い切っ先が必要な作業はできない | △小さな野菜や果物のカットはやや苦手 △刃渡りは長く重さもあるため、取り回しにくい △鋭い切っ先でケガをしやすい |
三徳包丁は牛刀と比較して、どちらかというと押し切りを中心とした野菜のカットに向き、大きな食材のカットは苦手です。
一方、牛刀は押し切りだけでなく引き切りも得意で、大きな食材にも対応でき、肉や魚のカットに適しています。
また、刃渡りが長い牛刀は狭い場所では扱いにくくなるため、注意が必要です。
三徳包丁と牛刀はどちらがおすすめ?
三徳包丁も牛刀もそれぞれにメリット・デメリットがあり、どちらがおすすめなのかは一概には決められません。
それを決めるのは、使う人次第。
包丁を使う人にとって、どちらが扱いやすいのか、どちらがニーズに合っているか、がポイントになってくるでしょう。
自分と相性のよい包丁はどちらなのかを見極めることが最も大切です。
三徳包丁と牛刀が、それぞれどのような人におすすめなのかを下記にまとめてみましょう。
三徳包丁 | 牛刀 |
---|---|
・包丁に慣れていない料理初心者 ・とりあえず1本で済ませたい人 ・小さな食材を扱うことが多い人 | ・料理好きでいろいろな調理をしたい人 ・こだわりがあり本格的な料理をする人 ・大きな食材や硬い食材を調理をすることが多い人 |
三徳包丁は、日本の一般家庭ではもっとも一般的で扱いやすく、包丁に不慣れな人や、とりあえず1本で済ませたい、という人にはおすすめです。
ただ、キャベツなどの大きい食材や、カボチャなどの硬い食材は苦手なので、そうした食材を扱うことが多い人は、牛刀を選ぶとよいでしょう。
また、牛刀は尖った切っ先を利用して、肉の筋を突いて切ったりするのも得意。
その反面、刃渡りの長さや重さの取り回しが難しく、小さな野菜や果物を切る時には三徳包丁が適しています。
自分の汎用性が高いと思う包丁をメインに用意し、足らない部分の役割を果たす専用包丁をサブに用意しておけば、調理もしやすく料理が楽しくなりますよ。
三徳包丁のおすすめ4選
ここからは、おすすめの三徳包丁を4選ご紹介していきます。
Amazonや楽天市場などでも人気の商品から、機能性やデザイン性などに優れたものを厳選しました。
まとめると次のとおりです。
商品名 | 刃渡り | 刃の素材 | 柄の素材 |
---|---|---|---|
1. 関孫六 べにふじ 三徳包丁 16.5cm | 165mm | ハイカーボンMVステンレス刃物鋼 | 積層強化木 |
2. 関孫六 三徳包丁 10000CL | 165㎜ | ステンレスクラッド複合材 | 積層強化木 |
3. 旬Shun Classic 三徳ナイフ | 175㎜ | ステンレスクラッド複合材 ・ハイカーボンステンレス・ステンレススチール | 積層強化木 |
4. TOJIRO PRO DPコバルト合金鋼 三徳 | 170㎜ | コバルト合金鋼・13クロムステンレス鋼 | ステンレス鋼 |
1. 関孫六 べにふじ 三徳包丁 16.5cm
三徳包丁は、刃元に直線部分が多く、刃先は緩いカーブを描いています。
菜切り包丁の特徴を宿しているので、真下に向かって押し切るのが得意で、キャベツのように幅が長い野菜を千切りをしたり、大根のような太さのある野菜も切りやすくなっています。
切れ味と堅牢性を併せ持つ本格派。切れ味の持続性も高く、堅牢性に優れた本通し仕様のシリーズ。
サイズ | 16.5cm |
---|---|
材質 | 刃:ハイカーボンMVステンレス刃物鋼 口金:シテンレススチール 柄:積層強化木 |
原産国 | 日本 |
2. 関孫六 三徳包丁 10000CL
最初にご紹介するおすすめの三徳包丁は「関孫六 三徳包丁 10000CL 」。
特殊精密接合の技術を用いることでコストを抑えているため、高級包丁ながらも一般家庭向けのリーズナブルな価格が魅力。
シャープな切れ味とその持続性に優れ、錆びにくさと研ぎやすさを合わせ持った使い勝手のよい三徳包丁。
軽やかな印象の白合板の柄と、エレガントなブレードのコーディネートがおしゃれ。
コスパ重視の人におすすめしたい三徳包丁です。
種類 | 刃渡り | 刃の材質 | 柄の材質 |
---|---|---|---|
三徳包丁 | 165㎜ | ステンレスクラッド複合材 | 積層強化木 |
3. 旬Shun Classic 三徳ナイフ
次にご紹介するおすすめの三徳包丁は「 旬Shun Classic 三徳ナイフ」。
33層構造のダマスカス模様の優美なブレードが魅力的。
大きめのサイズで程よい重さがあるため、安定感のある切り心地で、切れ味の持続性にも優れています。
D型のハンドルは手に馴染みやすく、口金付きで衛生的。
デザイン性にもこだわりたい方におすすめの三徳包丁です。
種類 | 刃渡り | 刃の材質 | 柄の材質 |
---|---|---|---|
三徳包丁 | 175㎜ | ステンレスクラッド複合材 ・ハイカーボンステンレス・ステンレススチール | 積層強化木 |
4. TOJIRO PRO DPコバルト合金鋼 三徳
続いてご紹介するおすすめの三徳包丁は「TOJIRO PRO DPコバルト合金鋼 三徳」。
トルネード模様の柄が特徴的な、オールステンレス一体型の包丁です。
バランスのとれた性能のよさと扱いやすさが魅力で、業務用レベルの切れ味を体感できます。
衛生的で、使い勝手を重視する人におすすめできる三徳包丁。
種類 | 刃渡り | 刃の材質 | 柄の材質 |
---|---|---|---|
三徳包丁 | 170㎜ | コバルト合金鋼・13クロムステンレス鋼 | ステンレス鋼 |
より三徳包丁のおすすめが知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
牛刀のおすすめ4選
選りすぐりのおすすめの牛刀を4選ご紹介していきます。
前述の三徳包丁と同じように、通販サイトなどでも人気の有名ブランドの牛刀を厳選しました。
まとめると次のとおりです。
商品名 | 刃渡り | 刃の素材 | 柄の素材 |
---|---|---|---|
1.関孫六 べにふじ 牛刀 24cm | 240mm | ハイカーボンMVステンレス刃物鋼 | 積層強化木 |
2. MISONO UX10 牛刀 | 180㎜・240㎜・270㎜ | 高純度ピュアステンレス特殊鋼 | 黒強化木 |
3. 實光 ekubo 切付 ミルフィーユ 牛刀 | 170㎜・200㎜・230㎜ | VG10 | マホガニー |
4. 関孫六 匠創 シェフズナイフ | 165㎜ | ハイカーボンステンレス刃物鋼 | ステンレス鋼 |
1. 関孫六 べにふじ 牛刀 24cm
先が尖っているので、肉を切る際に刃先を最初に入れて切りやすい特徴があります。
先端にいくにつれてカーブを描いた形状も大きな特徴です。
切れ味と堅牢性を併せ持つ本格派。
切れ味の持続性も高く、堅牢性に優れた本通し仕様のシリーズ。
サイズ | 24cm |
---|---|
材質 | 刃:ハイカーボンMVステンレス刃物鋼 口金:シテンレススチール 柄:積層強化木 |
原産国 | 日本 |
2. MISONO UX10 牛刀
最初にご紹介するおすすめの牛刀は「 MISONO UX10 牛刀」。
純度の高いステンレス特殊鋼を使用した、Misonoの人気シリーズの牛刀です。
鋼並みの切れ味のよさと研ぎやすさを兼ね備えた、プロ仕様の本格的な包丁。
お値段は高めですが、一生ものの価値があるおすすめの牛刀です。
種類 | 刃渡り | 刃の材質 | 柄の材質 |
---|---|---|---|
牛刀 | 180㎜・240㎜・270㎜ | 高純度ピュアステンレス特殊鋼 | 黒強化木 |
3. 實光 ekubo 切付 ミルフィーユ 牛刀
続いてご紹介するおすすめの牛刀は「實光 ekubo 切付 ミルフィーユ 牛刀」。
マホガニーの柄の深い色合いとダマスカスの槌目が美しい、デザイン性に優れた牛刀です。
高級刃物鋼のVG10を両側からステンレスで挟み込んであるため、鋭い切れ味と錆びにくさを合わせ持っています。
大きく硬い食材のカットに適した、安定感のある仕様。
また、口金付きなのでつなぎ目に水や雑菌が入ることもなく、カビの発生を抑えられ衛生的に扱えます。
種類 | 刃渡り | 刃の材質 | 柄の材質 |
---|---|---|---|
牛刀 | 170㎜・200㎜・230㎜ | VG10 | マホガニー |
4. 関孫六 匠創 シェフズナイフ
続いてご紹介するおすすめの牛刀は「関孫六 匠創 シェフズナイフ」。
家庭用包丁として人気の関孫六の匠創シリーズ、オールステンレスの牛刀です。
衛生的で耐久性があり、食器洗浄機や食器乾燥機にも対応できます。
また、「スキ加工」による刃の薄さと「三段階研削加工」により、食材への切り込みがよく、切れ味の持続性も優秀です。
モナカ模様の柄は、しっかりとしたグリップ感で指がかりもよく、長時間の使用でも心地よく調理できます。
全体的にバランスがよく、どなたにもおすすめできる牛刀となっています。
種類 | 刃渡り | 刃の材質 | 柄の材質 |
---|---|---|---|
牛刀 | 150㎜・180㎜・210㎜・240㎜ | ハイカーボンステンレス刃物鋼 | ステンレス鋼 |
より牛刀のおすすめが知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
包丁はどこで買うのがおすすめ?
野菜を切るのならば薄刃包丁や菜切り包丁、魚を捌くのであれば出刃包丁、包丁を買うときは、それぞれの用途に合わせて選ぶことがポイントです。
KOHNOは、創業140年以上の歴史が紡ぐ確かな目利と、あらゆる種類や分類の包丁が揃っているので、用途に合わせて選ぶことが出来ます。
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KOHNOの包丁を詳しく知る!三徳包丁と牛刀の違いを知って自分に合った包丁を選びましょう!
いかがでしたか?
三徳包丁と牛刀の特徴とその違い、メリット・デメリットなどをお伝えしてきました。
本記事の要点をまとめると次のとおりです。
- 三徳包丁と牛刀はどちらもメインに使える万能包丁
- 形状やサイズ、得意分野に違いがある
- 三徳包丁は野菜の千切りや根菜のカットが得意
- 牛刀は大きな食材、硬い食材のカットが得意
- どちらがおすすめかは使う人次第
ぜひ、三徳包丁・牛刀のおすすめの包丁も参考にして、自分に合った包丁を選び、楽しく料理をしてくださいね!
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