包丁の正しい研ぎ方を紹介!長持ちさせる方法も解説!【初心者必見】

【初心者必見】包丁の正しい研ぎ方を紹介!長持ちさせる方法も解説!

「包丁の研ぎ方が知りたい」と考えていませんか?

包丁の切れ味を保ち、長く使い続けるためには研磨が必要ですが、自分で行うとなると難しいですよね。

そこで本記事では包丁の研ぎ方について砥石・シャープナーのそれぞれを使った方法を紹介していきます。

包丁を長持ちさせるために知っておきたいことについても解説していくので、ぜひ最後までご覧ください。

本記事の監修者

鮨由う 尾崎 淳 大将

19歳の時に和食と出会い、23歳の時ミシュラン一つ星の『鎌倉以ず美』で鮨の奥深さを知り、鮨かねさか、神楽坂鮨りんで修業を重ねる。

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2016年12月、六本木に『鮨由う』をオープンし、オープン初年度にミシュラン一つ星を獲得。
技術と斬新さを追求しながら若手の育成にも力を入れ、若手が寿司を握るイベントを定期的に行っている。
TBS『ジョブチューン』を初め多くのメディアに出演。

目次

砥石を使った包丁の基本的な研ぎ方

まずは砥石を使った包丁の基本的な研ぎ方について紹介していきます。

今回は研ぐ前の準備と実際の手順の大きく2つに分けて解説するので、ぜひ両方合わせてご覧ください。

砥石を使って包丁を研ぐ前の準備

早速、砥石を使った包丁の研ぐ準備について見ていきましょう。

用意するもの

まず用意するものは以下の通りです。

  • 包丁
  • 砥石と砥石台
  • 水を入れる容器
  • 粗い紙
  • 面直し砥石
  • 鉛筆
  • 台拭き

粗い紙は包丁を研ぎ終わった後に、刃についたバリと呼ばれるものを取るために使いますがおすすめは新聞紙です。

新聞紙がない場合は、週刊誌の粗い紙や柔らかい割り箸でも代用可能となってます。

それぞれ使用場面にて詳しく説明しますので、ご安心ください。

砥石を水につける

包丁を研ぐ前の準備として砥石を水に漬けておくことが大切です。

砥石には小さな穴が無数に空いており、水に浸すとスポンジのように水を吸い上げ、研磨時に刃の滑りが良くなり研ぎやすくなります。

砥石が全て浸かる程度の水を容器に溜めたら、気泡が出なくなるまで10~15分浸しておきましょう。

ただし砥石によっては水に浸す時間などに指定がある場合があるため、説明書を優先してください。

砥石台に砥石を乗せて机に置く

水に浸し終わったら砥石台の上に砥石を置いて滑らないようにしましょう。

砥石台を持ってない場合は、濡れ雑巾などを変わりに敷いて滑り止めにすることも可能です。

砥石を使った包丁の正しい研ぎ方の手順

砥石を使った包丁の正しい研ぎ方の手順

ここからは砥石を水に浸し終わり、机に置いた後の、研磨手順について紹介していきます。

今回紹介する手順はこちらです。

  • 包丁を正しく持ち刃を置く
  • 研ぎたい部分に手を当て研ぐ
  • バリを確認する
  • 反対の面を研ぐ
  • バリを落とす

では1つずつ見ていきましょう。

1.包丁を正しく持ち刃を置く

まずは砥石に対して刃を置いていきましょう。

ポイントは2つあり、1つは包丁の角度を砥石に対して45度にすることです。

2つ目は砥石に対する刃の角度を両刃の場合は15度にすること。

15度にすることで両面合わせて30度になり、幅広い食材に対して切りやすく、刃こぼれもしにくい刃に仕上がります。

15度のイメージとしては、包丁の峰部分と砥石の間に小指の先を入れられるほどの角度です。

片刃の場合は両刃よりも角度を無くして、10円玉が2枚入るほどの隙間を意識してみましょう。

また刃を当てる際は柄に近い根本部分から当てることで、安定して研ぎやすいです。

2.研ぎたい部分に手を当て研ぐ

次に研ぎたい部分に、包丁を持っていない方の指を当てて実際に研いでいきましょう。

包丁の刃は研ぎたい部分を押さえなければ研磨できないため、まずは1番の工程で刃を置いた根本の部分から研いでいきます。

根本に指を2本当てて、押す際に力を加えて、引く際に力を抜くことがポイントです。

ただし力を入れると言っても、圧力を加える感覚であって、押し付けようとして怪我しないように気をつけてください。

また研ぐ際は最初に包丁を置いた45度の角度をブラさないように気をつけましょう。

根本が研げたら、少し指をは先にズラして、同じようにして4~5箇所に分けて研いでいきます。

砥石が乾いてきたら水を追加しよう

包丁を研ぎ続けていると、砥石が乾いてきて研ぎにくくなるため、適宜水を追加しましょう。

その際にドロドロとした研ぎ汁が出ていますが、洗い流すのではなくあくまでも水分を含ませる程度にすることがポイントです。

研ぎ汁自体も研磨しやすくなるために必要なものなので、そのままにしておきましょう。

3.バリを確認する

両刃の場合、片面が研げたらバリを確認しましょう。

「かえり」とも呼ばれるバリとは、包丁を研いだ際に研いだ面とは反対にできるもので、上手く研げると金属が反り返って生まれます。

正しく研げていればバリが発生しますが、研げていなければバリはありません。

確認する際は実際に刃先に触れる必要がありますが、この際、研いだ反対の面から怪我に気をつけながら撫でるように触れましょう。

もしバリがない部分がある場合は、その部分だけ再度研ぎ直してみてください。

4.反対の面を研ぐ

バリができていれば、両刃の場合は裏面も同じように研いでいきます。

表面との違いは研ぎ初めの位置と、力の加え方です。

表面は刃の根元から研ぎましたが、裏面では刃の先端である切っ先部分から研いでいき、引く時に力を加えます。

表面と同様に4~5箇所に分けて研磨し、バリを確認しましょう。

5.バリを落とす

包丁の研磨が終われば最後にバリを落としていきましょう。

バリを落とす際は、広げた新聞紙に対して砥石同様に刃が15度になるように置き、そのまま動かしていきます。

裏面も同様にバリを落とせれば、研磨は一通り終了です。

バリがしっかりと落とせていなければ、切れ味が落ちてしまうため、何度か左右に往復してバリを取ります。

ちなみに片刃の場合は、研磨した面のバリを落とすだけで完了です。

砥石のメンテナンスをする

包丁を研ぎ終わったら、面直し砥石で包丁を研いだ砥石を研いでいくメンテンナンスに移ります。

砥石のメンテナンスをすることで、砥石の表面が平らになり、包丁を正しく研ぐことができるため、研磨後には必ず行いましょう。

まず使用した砥石に鉛筆で適当に書いていき、水に浸しておいた面直し用の砥石を当てて鉛筆の線を消していきます。

面直し用の砥石を当てても鉛筆の線が消えてない場合は、その部分が凹んでいる証なので、平らになるまで研いでいきましょう。

終わったら水気を拭き取り、乾かして全ての工程が終了です。

シャープナーを使った包丁の研ぎ方

次にシャープナーを使った包丁の研ぎ方について紹介していきます。

シャープナーの場合は、各製品によって違いがありますが、多くの場合は複数刃をセットする窪みが設けられているため、その中の最も粗い部分にまず刃を置きましょう。

窪みに刃を置いたら根本から刃の先端まで一直線に引く作業を10回ほど繰り返し、より細かく研磨できる窪みに移って同じように10回ほど刃を引きます。

細かい説明は各説明書に記載がありますが、大枠は上記のように窪みに刃を置いて引くだけで終わる点がシャープナーのメリットです。

ただシャープナーでは刃の先端を一時的に尖らせるだけのため、すぐに刃が悪くなってしまいます。

そのためシャープナーを使う場合でも、定期的に砥石を使って研磨したり、研磨師に依頼したりして包丁を手入れすることが良いでしょう。

またシャープナーについて詳しく知りたい方は「シャープナーを使った包丁の研ぎ方を完全解説!おすすめ商品3選も紹介」をご覧ください。

包丁の研ぎ方で失敗しないために確認したいポイント

包丁の研ぎ方で失敗しないために確認したいポイント

包丁を研ぐうえで失敗しないために確認すべきことは、バリの有無と砥石の番手です。

砥石を使った包丁の研ぎ方の手順の中でも紹介しましたが、バリがしっかりとできるように研ぐことで、刃が鋭くなり研磨成功と言えます。

そのため「包丁を研いだのに切れ味が良くならない」「研いだらむしろ切れ味が落ちた」と感じるのはバリができるほど研げていない、もしくはバリをしっかりと落とせていない可能性が高いため注意が必要です。

またそもそも使用している砥石の番手が問題な場合もあります。

砥石には番手と呼ばれる、粗さを表す指標があり、包丁の状態によって使い分けることが大切です。

一般的には中研石と呼ばれる#1000~2000前後の砥石だと、切れ味の悪い包丁を回復させることができ、家庭用の砥石としてはおすすめでしょう。

より砥石について詳しく知りたい方は「【厳選】包丁向けの砥石おすすめ人気20選!選び方も徹底解説」を合わせてご覧ください。

包丁を長持ちさせる方法

包丁を長持ちさせる方法

ここでは包丁を長持ちさせる方法について紹介していきます。

まとめると以下の通りです。

  • 直火で炙らない
  • 冷凍した食材のように硬いものは切らない
  • 食洗機や漂白剤を使わない
  • まな板は木材だと良い

火で炙ると、焼入れによって硬度を増した刃が戻ってしまい切れ味が悪くなってしまいます。

また硬いものを切ると刃こぼれの原因になるため、硬い食材を扱う際は専用の包丁を用意しましょう。

食洗機を使うと包丁が高温にさらされて錆びてしまい、漂白剤では塩素に反応して同様に錆びてしまいます。

まな板は石のような硬いものだと、切るたびに刃先にダメージを与えてしまうため、理想は木材のような柔らかいものを選びましょう。

包丁の研ぎ方についてよくある質問

包丁を自宅で研ぐ際に、よくある質問をいくつか紹介します。

アルミホイルを使った簡単な方法や、研ぎ器の使い方、両刃と片刃の違いなど、気になるポイントを解説していきましょう。

包丁の簡単な研ぎ方はアルミホイルを使う?

アルミホイルを丸めて包丁を数回切り込むだけで、ある程度の切れ味を回復させることができます。

ただし、これはあくまで応急処置であり、本格的な研ぎの代替にはなりません。

アルミホイルは柔らかいため、包丁の刃を痛める可能性もあるので、定期的なメンテナンスとして、砥石や専門店での研ぎをおすすめします。

包丁は研ぎ器でも研げる?

包丁研ぎ器は、砥石を使った研ぎに不慣れな人でも、手軽に包丁を研ぐことができるツールです。

セラミック製や電動式など、様々なタイプがあります。

ただし、研ぎ器は包丁の種類や刃の状態に合わせた調整が難しいため、均一に研ぐことが難しい面もあります。

精度の高い研ぎが必要な場合は、専門店に依頼するようにしましょう。

包丁の研ぎ方は両刃でも片刃でも同じ?

両刃包丁と片刃包丁では、研ぎ方が異なります。

両刃包丁は、両面を均等に研ぐ必要がありますが、片刃包丁は、片面のみを研ぎ、もう一方の面は平らに保ちます。

片刃包丁の場合、刃の角度を一定に保つことが重要で、慣れないうちは専門店に依頼するのが安全です。

両刃、片刃それぞれの特性を理解し、適切な方法で研ぐことが大切です。

包丁はどこで買うのがおすすめ?

野菜を切るのならば薄刃包丁や菜切り包丁、魚を捌くのであれば出刃包丁、包丁を買うときは、それぞれの用途に合わせて選ぶことがポイントです。

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いかがでしたでしょうか。

本記事の要点をまとめると以下の通りです。

  • 砥石を使って研ぐ際は角度を意識してバリの確認をする
  • シャープナーは手軽に研げるが刃を悪くしやすいので注意
  • 包丁を長持ちさせるには火炙りや食洗機の使用を避ける

包丁を研ぐ際には砥石を使うことで、切れ味を回復させることができ長く使い続けることができます。

ぜひ本記事の内容を参考にして、砥石を使って包丁を研いでみてください。

またよく切れるおすすめの高級包丁が知りたい方は「【2022年】高級包丁の人気おすすめ16選!一生ものの選び方も解説」もご覧ください。

【初心者必見】包丁の正しい研ぎ方を紹介!長持ちさせる方法も解説!

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