ペティナイフはその名のとおり小さな包丁ですが、実はとても頼りになるアイテム。
隠れた万能包丁と呼べるほど使い勝手がよく、用途に合ったものを一本用意しておくと大変重宝します。
本記事では、ペティナイフのさまざまな用途をお伝えしつつ、おすすめ7選もご紹介していきます。
1962年、神奈川生まれ。高級割烹料亭で和食料理を中心に、料理の腕を磨く。
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その後、麻布「光仙」の料理長として活躍。現在は赤坂の隠れ家、高級料亭「紫芳庵(しほうあん)」で総料理長を務める。四季折々の和食を通じ、日本文化を国内外の富裕層に体験として届けている。
ペティナイフとは?
ペティナイフは、刃が薄く、細かい作業に適した小さなナイフです。
刃渡りは150㎜以下で、一番小さいものだと80mm程度のものもあり、手の小さな人でも扱いやすい包丁。
その大きさから持ち運びも手軽なため、ピクニックやアウトドア、ちょっとしたレジャーでも活躍できる便利なアイテムです。
果物ナイフとの違い
ペティナイフとフルーツナイフは、同じものではありません。
似たような小ぶりのサイズ感ですが、刃の鋭さ・切れ具合いの面で異なっています。
ペティナイフが、小さな肉や魚なども切れるシャープさを持っているのに対して、フルーツナイフは果物類が切れる程度。
また、形状で言えば、ペティナイフの方が刃が薄く作られていることが多いです。
そのため、ペティナイフはフルーツナイフよりも繊細な作業にも向き、より幅広い用途で使える包丁と言えるでしょう。
片刃と両刃がある
ペティナイフには、片刃のものと両刃のものがあります。
両刃と片刃の見分け方は、包丁の刃先を自分に向けて見たときに「左右対称であれば両刃」「斜めに切ったようになっていれば片刃」です。
それぞれ、どのような特徴があるのか比較してみましょう。
両刃のペティナイフ | 片刃のペティナイフ |
---|---|
・等分にまっすぐ切るのが得意 ・薄く切るのは苦手 ・肉・野菜などを切り分けるのが得意 ・丈夫で切りやすく初心者でも扱いやすい | ・まっすぐに切り揃えるのは苦手 ・野菜・果物の皮むきなど、薄く切るのが得意 ・両刃よりも刃が鋭い |
自分のニーズに合った方を選びましょう。
ペティナイフと三徳包丁はどっちがいい?
ペティナイフと三徳包丁は、どちらも料理に欠かせない包丁ですが、用途が少し異なります。
三徳包丁は、文字通り「三徳(さんとく)」、つまり肉・魚・野菜のすべてに対応できる万能包丁です。
大きめの刃渡りで、切る・つぶす・たたくなど、様々な調理方法に使うことができ、家庭料理の多くのシーンで活躍してくれるでしょう。
したがって、細かい作業が多い場合はペティナイフ、様々な食材を扱う場合は三徳包丁と、自分の料理スタイルに合わせて選ぶのがおすすめです。
ペティナイフの用途
ペティナイフの主な用途は、果物・野菜などの皮むきや小さな食材のカットです。
小さいながらも鋭い刃の持ち主なので、硬さや大きさのない肉や魚であれば切ることもできます。
刃渡りの違いによる幅広い用途
ペティナイフの刃渡りは、一般的なもので90㎜~150㎜。
小回りが利くという意味では短いサイズはおすすめです。
野菜や果物の飾り切りや繊細な作業で、より美しく仕上げることができますし、肉や魚などの食材も一口サイズにカットでき、大変便利。
ただ、男性の場合は、手のサイズに合わせて130~150㎜の刃渡りを選ぶことをおすすめします。
また、150㎜の長いペティナイフは、大きさのある肉や魚なども楽にカットすることができます。
1本あれば、メイン包丁としても万能に活躍してくれますよ。
直刃と波刃
ペティナイフには直刃のものと波刃のものがあります。
直刃はストレートな形状の刃先で、波刃はウェーブ形の刃先。
直刃のペティナイフは、野菜・果物の皮むきなどオールマイティに使えます。
一方、波刃のペティナイフは、硬い野菜やトマトのように中は柔らかく皮が切りにくいような食材も上手にカットすることができます。
ペティナイフの選び方
ここでは、ペティナイフの選び方のコツをご紹介していきます。
以下の3つをポイントにして選んでみましょう。
- 用途に合わせた刃の形状・刃渡り
- 刃の材質
- 柄の材質
1. 用途に合わせた刃の形状・刃渡り
前述したようにペティナイフは、刃の形状や刃渡りによってさまざまな用途があります。
まとめると次のとおりです。
刃の形状・刃渡り | 用途 |
---|---|
両刃か片刃か | ・両刃は等分に切るのが得意 ・片刃は薄いもの切るのが得意 |
直刃か波刃か | ・直刃は比較的オールマイティ ・波刃は硬いものや切りにくいものが得意 |
刃渡り(90~150㎜) | ・90㎜はより小回りが利く ・150㎜は大きい食材にも対応できメイン包丁としても使える |
自分の用途に合ったものを選びましょう。
2. 刃の材質
ペティナイフに使われる刃の材質は、大きく分けると鋼・ステンレス・セラミックの3種類。
それぞれの材質の特徴をまとめると以下のとおりです。
刃の材質 | 特徴 | おすすめの方 |
---|---|---|
鋼 | とにかく切れ味抜群 | 切れ味重視の方・料理上級者 |
ステンレス | 錆びにくく扱いやすくよく切れる | 扱いやすさ重視の方・初心者 |
セラミック | 頻繁に研ぐ必要がない | 軽くてお手入れの手軽さ重視の方・初心者 |
1つずつ詳しく見てみましょう。
鋼
鋼は、炭素を多く含んでいるため硬さがあり、鋭い切れ味とその持続性も長いのが最大の特徴。
研ぎやすい反面、錆びやすいので定期的なメンテナンスをこまめに行う必要があります。
切れ味重視の方や料理にこだわりのある方、研ぐ技術に自信のある方におすすめの材質です。
ステンレス
ステンレスは錆びにくく、鋼ほど頻繁なお手入れが必要ないので、メンテナンスの負担が少ない材質です。
切れ味の面でも、最近では芯材に鋼を用いるなどして、よく切れるものが多く出回っています。
切れ味のよさとお手入れの手軽さを兼ね合わせた材質。
セラミック
軽量で手に負担がかからず、お手入れも簡単。
また、金属が含まれていないため、錆びることがなく、食材の変色やにおい移りがないのも特徴です。
一方、デメリットとして欠けやすい性質を持つため、切る食材の硬さには気を付ける必要があります。
軽くて扱いやすい包丁をお探しの方におすすめの材質。
ギフトに最適なダマスカス鋼
優美な波紋模様を持つダマスカス包丁は、その見た目と性能の良さから人気のある包丁。
シャープな切れ味とその持続性、錆びにくさ、強靭さが大きな特徴です。
また、魅力的なルックスから感じられる特別感や高級感は、ギフトにもぴったり。
贈る方も贈られる方も印象的な逸品となるでしょう。
3. 柄の材質
ペティナイフは小ぶりなので重さはありませんが、柄を持ったときのバランス感やフィット感などはチェックしておきましょう。
また、柄も材質によって特徴が異なってきます。
ペティナイフに使われる主な柄は次の3つ。
- ステンレス製
- 木製
- 樹脂製
柄の材質 | 特徴 | おすすめの方 |
---|---|---|
ステンレス | 耐久性に優れ衛生的に保てる | 長く愛用したい方 |
木製 | 手に馴染みやすく温かみがある | 握りやすさ重視の方 |
樹脂製 | 軽量でカラーバリエーション豊富 | より軽い包丁で調理したい方 |
グリップ感や材質など、自分に合ったものを選びましょう。
ステンレス
ステンレス製の柄は刃と柄につなぎ目がないため、洗いやすく清潔に保つことができます。
また、錆びにくく耐久性があるため、長く愛用したい方におすすめの材質。
木製
木製の柄は見た目に温かみがあり、手にも馴染みやすいの魅力です。
デメリットとしてカビが発生しやすいことが挙げられますが、抗菌剤入りのものや口金付きを選べば問題ないでしょう。
長時間の使用でも疲れにくいのもメリットです。
樹脂製
樹脂製の柄は、とにかく軽量で余分な力を使わず楽に調理できるのがメリット。
また、カラーバリエーションが豊富で、選べる楽しみがあるのも魅力です。
高級感を求める方には不向きですが、カジュアルに楽しみたい方にはおすすめの材質。
ペティナイフのおすすめ人気4選
ペティナイフのおすすめ・人気4選をご紹介していきます。
まとめると次のとおりです。
商品名 | 刃の形状 | 刃渡り | 刃の材質 | 柄の材質 |
---|---|---|---|---|
関孫六 べにふじ ペティナイフ 12cm | 両刃・直刃 | 120mm | ハイカーボンMVステンレス刃物鋼 | 積層強化木 |
Misono UX10 ペティナイフ | 両刃・直刃 | 120㎜・130㎜・150㎜ | 高純度ピュアステンレス特殊鋼 | 黒強化木 |
関孫六 べにふじ ペティナイフ | 両刃・直刃 | 120㎜・150㎜ | 高炭素ステンレス鋼 | 積層強化木 |
實光 ekubo ミルフィーユ ペティナイフ | 両刃・直刃 | 135㎜ | 高炭素ステンレス・VG10 | マホガニー |
1つずつ見ていきましょう。
1.関孫六 べにふじ ペティナイフ 12cm
関に継承された伝統「名刀の極み」。
刃体は、高硬度のステンレス鋼を使用することで切れ味の持続性を高めました。
食材への切断抵抗を小さくする独自の研削加工により、食材への切り込みの良さと鋭い切れ味を有しています。
高級感があり強度に優れた積層強化木ハンドルを採用しています。
切れ味と堅牢性を併せ持つ本格派。切れ味の持続性も高く、堅牢性に優れた本通し仕様のシリーズ。
サイズ | 12cm |
---|---|
材質 | 刃:ハイカーボンMVステンレス刃物鋼 口金:シテンレススチール 柄:積層強化木 |
原産国 | 日本 |
2. Misono UX10 ペティナイフ
最初にご紹介するおすすめのペティナイフは「Misono UX10 ペティナイフ 」。
ステンレス包丁の人気シリーズ、ミソノのUX10のペティナイフです。
鋼と並ぶ切れ味のよさと研ぎやすさが魅力。
ペティナイフならではの使い勝手のよさはもちろんのこと、細目の柄が心地よいグリップ感で小回りよく扱えます。
シンプルなデザインも好感度が高く、親しみやすいペティナイフでおすすめ。
刃の形状 | 刃渡り | 刃の素材 | 柄の素材 |
---|---|---|---|
両刃・直刃 | 120㎜・130㎜・150㎜ | 高純度ピュアステンレス特殊鋼 | 黒強化木 |
3. 関孫六 べにふじ ペティナイフ
続いてご紹介するおすすめのペティナイフは「関孫六 べにふじ ペティナイフ 」。
独自の研削加工とスキ加工の工夫により、食材への切り込みがよく、鋭い切れ味を体感できます。
温かみのある色味の木製柄は、特殊加工が施されているため耐水性があり、カビが発生する心配もありません。
柄尻まで鋼材が入っている本通し仕様なので、刀身バランスに優れ、気持ちよく調理できますよ。
切れ味がよく、お手入れが簡単な包丁をお探しの方におすすめできるペティナイフ。
刃の形状 | 刃渡り | 刃の素材 | 柄の素材 |
---|---|---|---|
両刃・直刃 | 120㎜・150㎜ | 高炭素ステンレス鋼 | 積層強化木 |
4. 實光 ekubo ミルフィーユ ペティナイフ
続いてご紹介するおすすめのペティナイフは「實光 ekubo ミルフィーユ ペティナイフ」。
ダマスカスの優美な波紋模様と、柄のマホガニーの風合いが魅力的。
ステンレス鋼の芯材にVG10を使用し、シャープな切れ味と錆びにくさが特徴です。
口金付きなのでつなぎ目に水や雑菌が入ることもなく、カビの発生を抑えられ衛生的。
柄は、ブラウンの他、ブルーやレッドもお好みで選ぶことができますよ。
刃の形状 | 刃渡り | 刃の素材 | 柄の素材 |
---|---|---|---|
両刃・直刃 | 135㎜ | 高炭素ステンレス・VG10 | マホガニー |
プロが愛用するおすすめのペティナイフ
プロが愛用するペティナイフの中でも特におすすめなのは、「MAC Superior シリーズ」の「PKF-50」です。
このペティナイフは、刃渡り125mmと少し長めのサイズで、繊細な作業からややパワーが必要な作業まで、幅広く対応できます。
刃は、硬度の高い超硬モリブデン鋼を使用し、鋭い切れ味と優れた耐久性を実現。
また、ハンドルは、特殊樹脂を使用し、濡れた手でも滑りにくく、長時間の使用でも疲れにくいデザインになっています。
MACのペティナイフは、プロの料理人から高い評価を得ており、その切れ味の良さと使いやすさは定評があります。
包丁はどこで買うのがおすすめ?
野菜を切るのならば薄刃包丁や菜切り包丁、魚を捌くのであれば出刃包丁、包丁を買うときは、それぞれの用途に合わせて選ぶことがポイントです。
KOHNOは、創業140年以上の歴史が紡ぐ確かな目利と、あらゆる種類や分類の包丁が揃っているので、用途に合わせて選ぶことが出来ます。
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KOHNOの包丁を詳しく知る!自分の用途に合ったペティナイフを見つけて料理を楽しみましょう!
いかがでしたか?
小ぶりで可愛らしいペティナイフの特徴や用途、おすすめのペティナイフ4選をご紹介してきました。
本記事の要点をまとめると次のとおりです。
- ペティナイフは、刃渡りや刃の形状などにより幅広い用途で使える
- ペティナイフを選ぶときは「用途に合わせた形状と刃渡り」「刃や柄の材質」をチェック
- ペティナイフのおすすめは「Misono UX10 ペティナイフ 」など
ペティナイフは、小さいながらも選び方次第でいろいろな用途に使うことができ、頼りにできる万能包丁。
1本用意しておくと大変重宝する便利なアイテムです。
ぜひ、この記事を参考に、自分に合ったペティナイフを見つけてみてくださいね。
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