サウナで整うとは?メカニズムから正しいサウナの入り方を徹底解説
この記事は、サウナが心身の健康にもたらす恩恵とそのメカニズムを科学的な視点から掘り下げ、体と心を整える最適なサウナの利用法を徹底的に解説します。
高温の効果や適切な時間管理、水分補給など、安全で効果的なサウナ体験を実現するための方法を紹介!
サウナで整うとは?
サウナでいう「整う」とは、サウナで温浴→水風呂→休憩を3度ほど繰り返すことにより、日常では体感できない非常に深いリラックス状態が得られることを指します。
いわゆるランナーズハイと同じように、サウナハイ、サウナトランスとも呼ばれており、ある瞬間をさかいにふわふわと昇天するような感覚が得られます。
汗とともに余分な老廃物が排出され身体の巡りがよくなり、心身、脳内のすみずみまですっきり極楽状態になれるのがサウナの醍醐味です。
サウナで期待できる効果
サウナを利用することで、健康面、精神面、美容面などにおいて、さまざまな効果が期待できます。
主なものをいくつかまとめてみましょう。
POINT
サウナの6つの効果
1. 血行促進・疲労回復
2. 美肌効果
3. ストレス解消・精神安定
4. ダイエット効果
5. 自律神経の調整
6. 睡眠の質の改善・向上
このようにさまざまな効果が得られます。
それぞれ詳しく見てみましょう。
1. 血行促進・疲労回復
血流が悪くなり身体の巡りが滞ると、さまざまな不調が出やすくなります。
そうした不調の予防、改善に効果的なのがサウナ。
サウナに入ることで身体中が温まり、全身の血管が広がり血行がよくなります。
その効果は、血液量・脈拍が、安静時の約2倍にまで上がるほどです。
また、身体の隅々まで酸素が行き渡り、発汗とともに疲労物質である乳酸が排出されるため、肉体疲労の回復や肩こり、腰痛などの神経系の不調も改善されます。
2. 美肌効果
サウナでの発汗作用により、表皮の汚れや体内の老廃物が排出されデトックス効果・美肌効果が期待できます。
毛穴の詰まりも汗をかくことで解消されやすくなるため、ニキビ予防にも効果的です。
さらに、血流が改善されることで体内の酸素や栄養素が身体のすみずみまで行きわたり、肌のターンオーバーが整って健康的な肌を保つことができるでしょう。
3. ストレス解消・精神安定
サウナには、ストレス発散やリラックス効果も期待できます。
サウナと水風呂の温冷の刺激により、脳内では次のような3つの物質が分泌されます。
POINT
脳内で分泌される3つの物質
- ・Β-エンドルフィン
- ・オキシトシン
- ・セロトニン
それぞれ次のような役割があります。
Β-エンドルフィン | ・モルヒネと同じような作用をする物質 ・脳内麻薬とも呼ばれ鎮痛効果や気分の高揚感が得られる |
---|---|
オキシトシン | ・愛情ホルモンとも呼ばれ精神的な安らぎが得られる ・抗ストレス作用、抗うつ作用 |
セロトニン | ・幸せホルモンとの呼ばれ精神安定の効果がある |
これらの作用により、サウナではストレスが軽減し、精神安定やリラックス効果、心の浄化が期待できるでしょう。
4. ダイエット効果
サウナに入ることで脂肪が燃えやすくなり、ダイエット効果が得られます。
これは、体温が38度以上に上昇することで、HSP(ヒートショックプロテイン)というタンパク質が増加し、脂肪燃焼に働きかける褐色脂肪細胞が活発化するためです。
さらに、HSPが体内に増えることで、紫外線によるシミ、シワなどのダメージも軽減でき、丈夫な身体を維持できると言われています。
また、甲状腺ホルモンも増加するため代謝アップにも効果的。
発汗作用によって余分な水分・塩分が排出され、むくみ解消・デトックス効果も得られ、痩せやすい体質へと導いてくれるでしょう。
5. 自律神経の調整
現代人は、さまざまなストレスから自律神経が乱れがち。
自律神経は、人間の意思と関係なく自発的に働き、体温の調節や内臓の働きなど、生命を維持するための重要な機能をコントロールしています。
自律神経には次のような2種類があります。
種類 | 役割 | 働き |
---|---|---|
交感神経 | 身体の機能を活発化させる神経 | 心拍数を上げる、筋肉を緊張させるなど |
副交感神経 | 主に休息しているときに優位に働く神経 | 心拍数を下げる、筋肉を弛緩させるなど |
このような「興奮モードの交感神経」と「リラックスモードの副交感神経」の2つの自律神経のバランスがとれていることで健康を維持できるのです。
サウナは自律神経を鍛える
自律神経の乱れは、イライラや不安などの精神症状だけでなく、倦怠感や不眠、首や肩の痛みなど身体の不調を引き起こします。
この自律神経の調整力を鍛えるのに、有効な手段がサウナ。
「サウナ」と「水風呂」が交感神経系、「休憩」が副交感神経系を刺激します。
高温のサウナ、低温の水風呂の刺激により全身を興奮モードにし、休憩でリラックスモードへと導くことで、自律神経の切り替えを体や脳に記憶させることができるのです。
そうしたことから、定期的にサウナを利用することで、自律神経の働きを健全な状態へと導くことができるでしょう。
6. 睡眠の質の改善・向上
サウナには、睡眠の質を改善・向上する効果もあります。
人は、一般的に体温が低下することで眠りにおちやすく、サウナで身体の深部を十分に温めたあと、落ち着いた頃に就寝することで、質のよい睡眠が得られると言われています。
ベストの就寝のタイミングは、サウナ後の2〜3時間後。
サウナ浴の直後は、クールダウンが十分でないため寝つきがよくありません。
体温の低下や脳の冷却、幸せホルモンであるセロトニンがもっとも多く分泌されるサウナ後2〜3時間後に就寝することで、快適で深い眠りが得られるでしょう。
疲れているのによく眠れない、眠ってもすっきりとしないなど、睡眠に関する悩みを持っている方は、一度試してみてはいかがでしょうか?
【初心者必見】サウナで整う入り方
サウナで「整う」ためには、ちょっとしたコツを知っておく必要があります。
ポイントは、温冷交代浴を繰り返すこと。
サウナで整う入り方の具体的な手順を見てみましょう。
STEP
温冷交代浴の流れ
STEP1. 体を温める
まず水分補給をしっかりとして、頭髪や体を洗います。
お湯に5分ほど浸かって体を温めます。
STEP2. サウナ(5〜10分)
最初は5分程度、慣れてきたら6〜12分程度が目安。
汗がダラダラと出る直前までのサウナ浴がベストです。
サウナから出たら、ぬるめのシャワーかかけ湯で汗を流しましょう。
STEP3. 水風呂30秒〜1分
慣れないうちは、サウナも水風呂も浴する時間を短めにして、徐々に長くしていきましょう。
STEP4. 休憩5〜10分
もし露天に休憩できるスペースがあるようなら、外気浴がおすすめです。
よりリフレッシュできるとともに、効果的な休息ができるでしょう。
この流れを1セットとして、2、3セット繰り返すことで「整う」=深いリラックス状態になりやすいと言われています。
人それぞれ体質も異なりその日の体調もさまざまなので、決して無理せずに自身の様子と相談しながら、上手にサウナを利用しましょう。
整うために必須のサウナのマナーや用語
サウナで整うためには、ルールとマナーをしっかりと頭に入れておくことも大切です。
そうすることで、自分の体を守りサウナのメリットを効率よく活かすことができます。
さらに、サウナ施設のような公共の場では、お互いに気持ちよく利用することができるでしょう。
サウナ利用にあたってのルール・マナーをまとめてみましょう。
POINT
サウナのルール・マナー
- ・サウナ利用の前後には十分な水分補給を行いましょう。
- ・空腹時、食後1〜2時間は避けましょう。
- ・体調不良の時は利用を控え、利用中に異常を感じたときにも無理せず中止しましょう。
- ・サウナ前に身体や髪を洗って清潔にしてから利用しましょう。
- ・全身の水滴をよく拭き取って入りましょう。
- ・汗拭きタオル、座る場所に敷くバスタオルなどを持参し、自分のかいた汗をしっかりと処理しましょう。
- ・サウナ室では水滴を垂らさないようにしましょう。
- ・サウナ室を出て水風呂に入るときには、身体の汗をぬるめのお湯で流してから入りましょう。
- ・サウナ室では大声は控え、会話も最低限にしましょう。
また、特にマナーとして決められてはいませんが、ドライサウナでは髪の毛が傷んでしまうこともあるため、頭に濡れタオルを巻いて髪の毛を保湿しておくことをおすすめします。
上記のようなマナーを正しく守ることでリラックスでき、より効果的に整いやすくなるでしょう。
サウナ用語
サウナにおける「整う」は、2021年の新語・流行語大賞にもノミネートされました。
その後も多くのサウナ用語が出てきています。
ここで、いくつかのサウナ用語をあげてみましょう。
サウナ用語 | 意味 |
---|---|
ロウリュ | ・サウナストーンに水をかけて蒸気を発生させること ・サウナ発祥の地であるフィンランドではロウリュサウナが一般的で、中低温度・多湿なため入りやすい ・サウナ人気の火付け役とも言われている |
アウフグース | ・熱波とも呼ばれ、ロウリュの後に立ちのぼった蒸気をタオルや大きなうちわなどで仰いで撹拌させること |
あまみ | ・温冷交代浴をしたあとに皮膚にできる赤い斑(まだら)模様のこと ・急激な体温変化が起きたときにあらわれるもので、時間が経てば通常の肌色に戻る |
産湯(うぶゆ) | ・初めて「整う」感覚が得られたサウナ施設のこと、または初めてサウナの魅力に目覚めた場所のこと |
羽衣 | ・水風呂にじっと動かずに浸かっているとき、肌表面にうっすらとしたぬるい膜ができ冷たさを感じなくなる現象のこと |
他にもまだまだたくさんのサウナ用語があります。
なんとなく想像のつくものからそうでないものまで、知っておくことでよりサウナを楽しめるでしょう!
KOHNO SAUNAで自宅で楽しむ至福のサウナ体験を手に入れよう
KOHNO SAUNA(河野サウナ)では業務用、自宅用のサウナを屋内外問わず取り扱いしております。
自宅でのリラックスタイムや、施設に最適な当社のサウナ製品をチェックしましょう。
設置が簡単で、プロフェッショナルな性能を持つサウナが、あなたの生活に癒しと健康をもたらします。
サウナ商品についてのお困りごとがあればぜひ当社にご相談ください。
サウナの入り方のコツを知って「整う」を体験してみよう!
いかがでしたか?
サウナにおける「整う」について解説するとともに、その仕組みやサウナの入り方のコツなどを紹介しました。
本記事のポイントをまとめると次のとおりです。
まとめ
この記事のポイント
・サウナでいう「整う」とは、温冷交代浴によって深いリラックス状態が得られることを指す
・サウナには血行促進や疲労回復、美肌効果などさまざまな効果がある
・整うためには温冷交代浴を3回ほどくり返すことがポイント
・ルールとマナーを守って利用することが大切
サウナは、忙しい日々を送る現代人にとって、心身を健やかに維持・向上できる最適なリラックス法です。
ぜひあなたもサウナで「整う」を体験してみてはいかがでしょうか?