薪ストーブのサウナとは?メリットやデメリット・自宅への設置について解説!

サウナブームが続く中、本格的な「ととのい」を求める方々が増えています。
その中でも注目を集めているのが「薪ストーブサウナ」。
昔ながらの自然な熱と香りが楽しめるとして、サウナが好きな方から高い支持を得ています。
今回は、薪ストーブサウナの魅力や特徴、自宅での設置方法まで詳しくご紹介します。
薪ストーブのサウナとは?
薪ストーブサウナとは、その名の通り、電気やガスではなく薪を燃料としてサウナ室を温めるタイプのサウナです。
フィンランドの伝統的なサウナ方式であり、本場の雰囲気を味わえることから近年人気が高まっています。
薪ストーブサウナでは、薪が燃える際に発生する熱がストーブを温め、その熱がサウナ室内に広がることで室温を上昇させます。
薪の燃焼によって生まれる独特の香りや、パチパチと薪が弾ける音など、五感で楽しめるのが大きな特徴です。
従来のサウナと異なり、薪を燃やすことで熱を得るため、電気を必要としない点も魅力の一つです。
アウトドアでも楽しめるモバイルタイプも人気があり、キャンプやグランピング施設などでも導入されています。
薪ストーブのサウナと他の違い

薪ストーブサウナは他のサウナとどのように違うのでしょうか。主なサウナタイプとの違いを見てみましょう。
サウナの種類 | 熱源 | 温度 | 湿度 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
薪ストーブサウナ | 薪 | 70〜100℃ | 10〜20% | 自然な熱、炎の揺らぎ、薪の香りを楽しめる |
電気サウナ | 電気ヒーター | 70〜100℃ | 10〜20% | 温度調節が簡単、設置が容易 |
スチームサウナ | 蒸気 | 40〜60℃ | 100% | 湿度が高く、呼吸が楽で肌にもやさしい |
遠赤外線サウナ | 遠赤外線パネル | 40〜60℃ | 10〜20% | 体の芯から温まり、低温でも効果が得られる |
薪ストーブサウナの最大の違いは、何と言っても「炎の揺らぎ」や「薪の香り」といった自然の要素を感じられる点です。
電気サウナでは得られない独特の雰囲気があり、サウナの本場フィンランドの伝統を感じることができます。
また、熱の質も異なります。
薪ストーブサウナでは「柔らかい熱」と表現されることが多く、熱が均一に広がるため、心地よい温かさを全身で感じることができます。
薪ストーブサウナの特徴

薪ストーブサウナには、他のサウナにはない魅力的な特徴がたくさんあります。
ここでは主な3つの特徴についてご紹介します。
POINT
薪ストーブサウナの特徴
- ・自然な炎の熱を感じられる
- ・本格的なサウナが楽しめる
- ・熱がより均等に行き渡る
自然な炎の熱を感じられる
薪ストーブサウナの最大の魅力は、自然の炎から生まれる熱を直接感じられることです。
電気サウナとは異なり、薪が燃える際の熱が石を温め、その石から放出される熱がサウナ室内に広がります。
この熱は「柔らかい熱」と表現されることが多く、肌に優しく心地よい温かさを感じることができます。
また、ロウリュ(サウナストーンに水をかけて蒸気を発生させる行為)をすることで、一時的に湿度と温度を上げることもできます。
さらに、薪が燃える際のパチパチという音や、香ばしい木の香りが室内に広がることで、五感を刺激する贅沢な時間を過ごすことができます。
本格的なサウナが楽しめる
薪ストーブサウナは、フィンランドの伝統的なサウナ方式です。
本場フィンランドでは今でも多くの家庭や施設で薪ストーブサウナが使われており、最も本格的なサウナ体験と言えるでしょう。
薪ストーブサウナでは、熱が緩やかに上昇していくため、じっくりと体が温まっていくのを感じることができます。
また、薪の量や種類によって熱の強さや香りをカスタマイズできるのも魅力です。
サウナが好きな方の間では「本物のサウナ」として高く評価されており、一度体験するとその心地よさから他のサウナでは物足りなく感じるという声も多くあります。
熱がより均等に行き渡る
薪ストーブサウナでは、ストーブで温められた石から放出される熱が室内に均等に広がります。
電気サウナでは熱源の近くと遠くで温度差が生じやすいのに対し、薪ストーブサウナでは熱が全体に行き渡りやすいのが特徴です。
これにより、室内のどの位置にいても快適な熱を感じることができ、より充実したサウナが可能になります。
また、温度の上昇が緩やかなため、長時間サウナを楽しむことができるのも利点です。
薪ストーブのサウナのメリット・デメリット
薪ストーブサウナには様々なメリットとデメリットがあります。
導入を検討する前に、しっかりと理解しておきましょう。
薪ストーブのサウナのメリット
POINT
薪ストーブのサウナのメリット
- ・自然な熱と香り:薪の燃焼による自然な熱と香りが楽しめる
- ・電気不要:電源がない場所でも使用可能
- ・環境にやさしい:再生可能エネルギーである木材を使用
- ・本格的な体験:フィンランド伝統のサウナ体験ができる
- ・熱の質が良い:柔らかく均一な熱が得られる
- ・カスタマイズ性:薪の種類や量で熱や香りを調整できる
- ・アウトドアでも楽しめる:持ち運びタイプもあり、キャンプなどで利用可能
薪ストーブのサウナのデメリット
POINT
薪ストーブのサウナのデメリット
- ・準備時間が必要:温まるまでに30分〜1時間ほど必要
- ・手間がかかる:薪の準備、点火、メンテナンスなどの作業が必要
- ・煙や灰の処理:煙突の設置や灰の処理などが必要
- ・設置場所の制限:防火対策が必要で、設置できる場所が限られる
- ・価格:初期投資が電気サウナよりも高くなることが多い
薪ストーブのサウナはこんな方におすすめ!
薪ストーブサウナは、以下のような方におすすめです。
- ・本格的なサウナを求める方
- ・アウトドア活動を楽しむ方
- ・サウナの文化や伝統に興味がある方
- ・DIYが好きな方
- ・薪の香りや炎を楽しみたい方
薪ストーブのサウナは自宅にも設置できる?
「薪ストーブサウナを自宅に設置したい」と考える方も多いでしょう。
実際に自宅に設置することは可能なのでしょうか?
戸建て住宅の場合は可能
薪ストーブサウナは、戸建て住宅であれば設置可能です。
ただし、いくつかの条件をクリアする必要があります。
- ・十分なスペース:サウナ室と薪ストーブ、さらに煙突のためのスペースが必要
- ・防火対策:壁や床の耐火処理、熱シールドの設置など
- ・換気設備:適切な換気システムが必要
- ・煙突の設置:建物の構造に合わせた煙突の設置
- ・法規制の確認:地域によっては許可や規制がある場合も
特に注意が必要なのは煙突の設置です。
煙突は安全に煙を外に排出するために必要不可欠ですが、建物の構造や周囲の環境に合わせた設置が求められます。
また、マンションやアパートなどの集合住宅では、基本的に薪ストーブサウナの設置は難しいでしょう。
代わりに電気式のサウナや、持ち運び可能なモバイルサウナを検討するのがおすすめです。
薪ストーブのサウナを設置するのにかかる費用
薪ストーブサウナの設置費用は、規模や仕様によって大きく異なります。一般的な費用の目安は以下の通りです。
項目 | 費用の目安 | 備考 |
---|---|---|
サウナ室の建設 | 50万円〜200万円 | サイズや材質により変動 |
薪ストーブ本体 | 10万円〜50万円 | 性能やデザインにより変動 |
煙突設備 | 5万円〜20万円 | 長さや材質により変動 |
断熱・防火工事 | 10万円〜30万円 | 構造により変動 |
その他設備 | 5万円〜20万円 | ベンチ、照明、温度計など |
工事費 | 20万円〜50万円 | 工事の複雑さにより変動 |
合計 | 100万円〜370万円 |
モバイルタイプの薪ストーブサウナであれば、20万円〜100万円程度で導入できるものもあります。
薪ストーブのサウナを維持するのにかかる費用
設置後も維持費用がかかります。
主な維持費は以下の通りです。
POINT
薪ストーブのサウナを維持するのにかかる費用
- ・薪の費用:使用頻度にもよりますが、年間で3万円〜10万円程度
- ・メンテナンス費:煙突の掃除や点検で年間1万円〜3万円程度
- ・部品交換:ストーブの部品や耐火レンガなどの交換で数年に1回5千円〜3万円程度
- ・保険:火災保険の追加料金が発生する場合がある
薪は自分で調達することでコストを抑えることも可能です。
また、定期的なメンテナンスをしっかり行うことで、長期的なコストを抑えることができます。
薪ストーブのサウナの選び方
薪ストーブサウナを選ぶ際のポイントをいくつかご紹介します。
持ち運びできるかどうかで選ぶ
薪ストーブサウナは大きく分けて「固定式」と「モバイル式」の2種類があります。
固定式薪ストーブサウナ
- ・自宅の庭や敷地内に固定して設置
- ・サイズが大きく、本格的な体験が可能
- ・複数人での利用に適している
- ・設置工事が必要
モバイル式薪ストーブサウナ
- ・持ち運びや移動が可能
- ・キャンプなどのアウトドア活動で利用できる
- ・コンパクトで設置が比較的簡単
- ・1〜3人程度での利用に適している
ライフスタイルや使用シーンに合わせて選ぶことが大切です。
アウトドア派の方や、様々な場所でサウナを楽しみたい方はモバイル式が、自宅で本格的にサウナを楽しみたい方は固定式が向いているでしょう。
材質で選ぶ
薪ストーブサウナの材質は、耐久性や熱効率、雰囲気など様々な要素に影響します。
主な材質とその特徴は以下の通りです。
ストーブ本体の材質
- ・鋳鉄製:熱効率が高く、熱を長時間保持する。重量があり、耐久性に優れる
- ・鋼板製:比較的軽量で価格も手頃。熱の上昇が早いが冷めるのも早い
- ・ステンレス製:錆びに強く、メンテナンスが容易。デザイン性に優れるが価格は高め
サウナ室の材質
- ・杉材:日本の伝統的なサウナ材。香りが良く、断熱性にも優れる
- ・ヒノキ材:高級感があり、独特の香りを楽しめる。耐水性、耐久性に優れる
- ・アスペン材:フィンランドの伝統的なサウナ材。白く美しい木目と優れた断熱性
- ・赤松材:耐久性があり、経年変化で味わいが増す。コストパフォーマンスに優れる
材質選びは、予算だけでなく、好みの雰囲気や香り、メンテナンスのしやすさなども考慮して決めるとよいでしょう。
値段で選ぶ
薪ストーブサウナは、価格帯によって機能や性能、デザインなどが異なります。
予算に合わせた選び方をご紹介します。
POINT
薪ストーブサウナの値段
エントリークラス(〜50万円)
- ・小型のモバイルサウナ
- ・DIYキット
- ・中古品や簡易タイプ
- ・1〜2人用の小規模なもの
ミドルクラス(50万円〜150万円)
- ・中型のモバイルサウナ
- ・高品質な薪ストーブを備えたもの
- ・2〜4人用の中規模なもの
- ・一部カスタマイズ可能なタイプ
ハイエンドクラス(150万円〜)
- ・大型の固定式サウナ
- ・高級木材や高性能ストーブを使用
- ・4人以上で利用可能な大規模なもの
- ・フルカスタマイズ可能なタイプ
初めて薪ストーブサウナを導入する場合は、いきなり高額なものを選ぶよりも、まずはエントリークラスやミドルクラスから始めるのがおすすめです。
使用頻度や必要性を確認しながら、必要に応じてグレードアップしていくとよいでしょう。
KOHNO SAUNAで自宅で楽しむ至福のサウナ体験を手に入れよう

KOHNO SAUNA(河野サウナ)では業務用、自宅用のサウナを屋内外問わず取り扱いしております。
自宅でのリラックスタイムや、施設に最適な当社のサウナ製品をチェックしましょう。
設置が簡単で、プロフェッショナルな性能を持つサウナが、あなたの生活に癒しと健康をもたらします。
サウナ商品についてのお困りごとがあればぜひ当社にご相談ください。
薪ストーブのサウナは本格的なサウナ体験ができる!
薪ストーブサウナは、電気やガスを使ったサウナとは一線を画す、本格的な体験ができるサウナです。
薪の燃える音や香り、柔らかな熱など、五感で楽しめる贅沢な時間を提供してくれます。
確かに、準備に時間がかかることや、メンテナンスの手間など、デメリットもあります。
しかし、一度その心地よさを体験すれば、その魅力の虜になる方が多いのも事実です。
自宅に設置する場合は、設置費用や維持費用、設置場所の条件などをしっかりと検討することが大切です。
また、アウトドアで楽しみたい方は、モバイルタイプの薪ストーブサウナを選ぶとよいでしょう。
本場フィンランドの伝統を感じながら、心も体もリフレッシュできる薪ストーブサウナ。
サウナをワンランク上げたい方には、ぜひ一度体験していただきたい種類のサウナです。